『あのっ。本当にこれを着ろって言うんですか?』

『はい?そうですよ?』

『流石にこれは無理なんじゃ…』

『そうですか?似合うと思いますけど。』

うぅ…恥ずかしいけど着るしかない。

『分かりました。』

……数分後……

うわっ。似合って無いし!

何なの?何の罰ゲームよっ!?

こんなフリルやリボンがついた淡いピンク色のワンピースなんて滅多に着ないよ?うん。

私はすごく恥ずかしい気持ちを抱えたまま、花園さんと椋本さんの前へと行った。

すると花園が

『似合ってるじゃないか。だよな?碧。』

『ええ。よくお似合いです。』

『……ありがとう…ございます…。』

ちゃんと聞こえたかな?

『じゃあ、俺はそろそろ仕事に戻るよ。』

『あっ、はい。これからお世話になります。』

『いーえ。なんかあったら碧に言ってね。』

『えっ?』

『だって専属執事だし、ワガママとかも言ってもいーし、泣いてもいーよ?

辛いんでしょ?本当は…

悠斗は本当はこんなことしたくないんだ。

だけど美咲ちゃんは怒ると怖いからねー♪

だから言うこと聞いてるんだよ。』

『そうなんですか…。』

『じゃあまた後でねー。』

『さようなら。』

そっか本当はこんなこと悠斗くんはしたくないんだ…。