絢side


早く…起きて加恋を…探さなきゃ。



私はゆっくり目を開けた。
1番最初に目に飛び込んできたもの…
それは……時計だった。


どうしよう!!早く助けなきゃ!!

ってかここどこの部屋だろ…。

ってそんなの気にしてる場合じゃない。

私はその家を飛び出し走った。

でもすぐに変な連中に絡まれた。

『ねぇねぇ。君1人?』

『俺らと一緒に遊ばない?』

『遊ぼーよ?』

『ごめんなさい。今急いでるので。』

私はそう答えて立ち去ろうとしたら腕を掴まれた。

『まぁまぁ。そんな硬いこと言わないでさぁ。』

『はっ離して!』

『遊ぼうぜって言ってんだろ。』

『いやっ!やめて!』

私が男たちの力に叶うはずもなくズルズルと路地裏へ引きずられる。

『おい。あんまりあばれん……な…』

明らかに何かにびびっている顔をした。

私は不思議に思い後ろを向く。

すると不機嫌丸出しの裕二がそこに立っていた。

裕二は次々に男たちを倒して行った。

『おい、絢!!!お前なんで勝手に1人で助けに行こうとするんだよ!!』

『えっ…何で知ってるの?』

『一部始終を見たからだ!!』

『それより加恋が!!』

『分かってる、俺が探すからお前は帰って寝てろ!』

『やだ!!眠れないもん!!』

『ったくお前駄々っ子みたいなこと言ってんじゃねーぞ!』

『いやぁ…!絢も探すの!!』

私はちょっと小さい子のように泣いた。

『あーもー!分かったよ!でも、俺から離れるなよ!』

『分かってるって!!……あっ!敦兄に連絡しなきゃ!!』

『もうしたよ。』

『そっか。ありがとう。』

そして私たちは夜の街へと繰り出した。