「………親に話せば良かったのに。
娘さんが暴れて、勝手に発作おこして迷惑でしたって。」

私なんてこの上なく、迷惑な患者でしょ。

「彩音さん…」


責めるなら責めろよ!って思ったけど、
次に紡がれた言葉に私は驚かされる。




「すみませんでした!!!」




え?




「なんで?」

なんで今、謝られたの?
謝るべきは私の方でしょ?

「僕が無神経なこと、言っちゃいましたよね?」

………

普通の高校生じゃないって言ったことを、
謝ってるのか…。

「別に…事実だし。」

実際、私は普通と違うもん。
そんなことくらいわかってたよ。

「そうだとしても、違います!」

「は?何言ってんの?」

「あ…えっと、ですから…
彩音さんは普通の高校生です!」

「いや、普通の高校生は、
ちょっと暴れたくらいで、
倒れて緊急入院したりしません!」

「それでも!
彩音さんは普通の高校生と
変わらないですよ?」

「変わるわ、ぼけ!
慰めの言葉ならいりません!」

本当に腹立つやつだな。