「では、私はこれで。」

点滴の様子だとかを確認したあと、
ちょうど先生が来たので、
進本さんは出ていった。


そして、


「………」

気まずい…

今、部屋にいるのは、
私、ママ、そして先生。


「とりあえずは大丈夫そうですね。」

私に聴診器をあてながら、そう言う先生。

「どこか、苦しいところとかありますか?」

そう聞かれて、気まず過ぎたので、
黙って首を横にふった。

「本当に?あやちゃん、本当に大丈夫なの?
我慢しないでなんでも言うのよ?」

と言うママ。
しいていうなら、このどうしようもない気まずさをどうにかしたい。

「大丈夫だよ。」

と私が答える。

「熱もまだ高く、発作もおきたことですし。
とりあえず、熱が完全に下がって、発作の危険がなくなるまで、入院になります。」

と言う先生。

やっぱり入院か…
嫌だな。

いつもだったらここで、
駄々こねて帰るって言うところだけど…

あまりの気まずさに私は言葉を発することが出来ない。