「ん?私、今、なんて言った?」

「"ピッキング"つった。」

「あ…!」

ピッキングって…

「くくくく…あはははは…!
凛は、いつも、ハサミでピッキングしてるの?」

雪乃が笑いながら言う。

「普通、真っ先にピッキングなんて言葉を
思いつかねーだろ!」

と私も言う。

「わーー!うるさい!うるさい!
ちょっと間違えただけでしょ!」

と言う、たきのり。

「やーい!ピッキングおばさんだー」

私がここぞとばかりにからかうと、

「凛、ピッキングって立派な犯罪だよー」

と雪乃ものってくれた。

「うう…ちょっと間違えただけじゃん!
そんなにからかうことないでしょ。
そもそも一文字しか違わないし!
似てる方が悪い!」

たきのりは何故かハサミの名前にケチをつけて怒っていた。