どうなることかと思ったけど、
そのあとは彩音さんも大人しくしててくれて、
あとは血液検査だけになった。

「最後に血液検査をして…」

「そろそろ宿題やりたいんで、
帰っていいですか?」

はい?
なぜ、今、僕の言葉を遮ってそんなこと言った?

「いや、ですから、
あと血液検査だけ…」

「嫌だ。」

「は?」

「もう疲れたから帰る!」

「いやいやいやいや。
そういう問題じゃなくて。
あともう少しでしょ?」

「嫌なもんは嫌なの!」

何故!?
さっきまでおとなしかったよね?
子供か!!

…ん?子供みたいってことは…

「ひょっとして…
注射針、怖い?」

「!!!
………だったら何よ?」

………子供だった。

「でも、この前は注射平気だったでしょ?」

この前、
発作起きたときはこんなに嫌がらなかったはずだけど…

「あのときは早く楽になりたかったの!
でも、今は痛いだけだから嫌なの!
血液検査はまた今度にして、今日は帰っていい?」

彩音さんの予想外の弱点を見つけて、
思わずニヤけてしまう。

「ふふ…
ダメです。
いいから早く、腕出して。」

「なんで笑ってるの?
悪魔なの?鬼なの?
○貞のくせに!!!」

「いやいや、童○関係ないでしょ!」