「大丈夫。
私も彩音の言いたいこと良くわかるから。
同じこと思ってた。
彩音が全部言ってくれて、スカッとしたよ?
あとはまかせて。」


たきのりはそう言ってくれたけど、

たきのりと別れてひとりの帰り道、
やっぱり私の中には色々な思いが渦巻いている。


雪乃とたきのりといる時、私は普通の高校生でいられる。
私を普通の高校生にしてくれる二人を、
私は大好きなのだ。

だけど、私は谷中先生のことも好き。

だから、先生と仲良くしている雪乃に嫉妬してしまった。

そんな自分が嫌だった。

嫌だったから、先生への想いをふっきろうとした。



でも…


先生に嫌われてしまったかも…って思うと、
悲しくなる。


何なんだろう私は…何がしたいんだろう…


やっぱり私は
"普通"じゃないからわからないのだろうか。

私は"普通"じゃないのかな…


「彩音さん?」


……………
……………え?