「お時間を頂き、失礼しました。」

ふう…言いたいことを全部言い終えた。
私はたきのりの手を引っ張って職員室を出る。



そして…



思い出して、恥ずかしさが込み上げてきた。



あああああ!!!
やってしまった!やってしまった!
やってしまった…かもしれない!

私、今、何言った?

興奮してて覚えてないけど…

どうしよう、先生に変な子って思われたよね…
どうしよう…どうしよう…

穴があったら入りたい!


「彩音?」

たきのりが私を見る。

「はぁ…私、何言ってるんだろうね?」

本当にバカだ、私。
たきのりも、さすがにひくよね?
…落ち込む。

先生にもきっと、嫌われちゃっただろうなあ。

雪乃は大事な友達だけど、
私はやっぱり先生も好きで…

どっちつかずの私って、本当に何なんだろ…

…なんか、すごく落ち込む。

だけど、そんな私を見て、たきのりは

「やるじゃん。」

と笑って言ってくれた。