「彩音ちゃん?」

!?

鍵を返し職員室から出てくると、
学校で話しかけられるわけがない人物に話しかけられた。



「るるのお母さん??」



え?

ここは病院ではない。
学校である。

なんでこんなとこにいるんだろ?

そう思ったことが、空気感で伝わったのだろう。


「今日は上の子が学校見学に来たの。」


察して疑問に答えてくれた。


見るとるるにそっくりだけど、るるよりちょっと大人びた外見をした女の子が立っていた。


「ああ、なるほど。」


学校見学ね。
そうだよね。今日は学校説明会の日だもんね。
自分がソロを歌うことばかり考えていて、今日が何の日で何でソロを歌ったのだったか忘れていた。