「というわけで、ね?いいでしょ?お願い!」

「まあ、そこまで言うなら。玉入れくらいなら。」


2学期が始まり、学校は体育祭モード一色になった。


「本当に?本当に出ても良い?」

「最近は大きな発作もないですし大丈夫でしょう。ただし、無理はダメですよ?」

「やったぜ!」


体育祭…そんなものは私にはまるで関係のない行事だった。

別に参加したいとも思わなかったし、
羨ましいとも思わなかった。

お日様の下で、みんなが走ったり、 応援したりする行事。

何ひとつできない私には関係のない世界。


だから、体育祭の日だって着替えることなく、制服のまま。

応援席にもほとんどいかなかった。


でも、そんな私がどうして今、こんな風に先生に参加許可をとりにきているのか?

私が変わったのは去年のことだった。