「本当に綺麗な花火だね。」

花火は終わりに近づいているのか、
一度にたくさんの花火が打ち上がる。


花火が打ち上がるたび、

いや、先生がこちらを見るたび、

私の胸がドキドキする。


そっか…


「私、あんまり花火大会とか来たことなかったけど、
今年が一番、楽しかったな。」

「そうなの?」

「うん。」


…先生と一緒に花火みれたから。


「僕も、いつもは病院から見るだけだったけど、
こんなに近くでみれて、彩音さんもいて、楽しいです。」


この言葉はお世辞かもしれない。


私は病気持ちだから…

普通の女の子じゃ、ないから…

だけど…


「うん。そだね。」


気づいてしまった…


「え!?」


私は…


「何よ?」


私は…


「てっきり、また、ウザいとか言われると思ってた。」


「そんなことないし!
本当に楽しかったんだから!」


だって…


多分…


私は…



先生のことが…





好き。