わがまま即興曲。

わたあめは私の記憶にある味の通り、
ふわふわしてて、
で、口に入れた部分が、
ちょっとシャリっとして、
甘くて、
美味しかった。

「へへへー」

思わずニヤけてしまうと、

「彩音さんの意外なところをまたひとつ知りました。」

と先生に言われた。


ところで、
そろそろ花火の時間である。

つまり、雪乃との待ち合わせ。

「私、そろそろ友達と待ち合わせの時間だけど…」

もう先生と一緒にいる意味ないし、
じゃあね。
とは言えないから…

「先生も来る?」

と聞いてしまった。

まあ、当然だけど、

「僕はいいよ。悪いから」

と言われる。

まあ、そうだよね。

「なんか、ごめんね?」

思わず謝ると、

「大丈夫。
病み上がりなんだから無理しないように、
楽しんで。」

と言われ、先生から離れた。