「何があったかは聞かないけど…
どんな体だって、コンプレックスに思うことはないの。
彩音ちゃんは、自分の体が嫌いかもしれないけど、
自分が大好きって人、普通そんなにいないわよ？
私からしてみれば、彩音ちゃんが可愛くてうらやましい。」

「私が、可愛い？うらやましい？」

「もうこの病院からいなくなるから言っちゃうけど、
彩音ちゃんは、私が今まで担当した患者さんの中で
一番可愛いよ？」

「え？私が？」

「だから、自信を持って！
ちょっと病気を持ってるからって、
それがマイナスになる分よりも、
彩音ちゃんの良いところはプラスになるんだから！」

「先生…」

「可愛いこと以外にも、
彩音ちゃんの良いところ沢山あるけど、
それは教えない。
自分で見つけなさい。」

「えー…」

「えー…じゃない。
これは次に会う時までの宿題。
あと、次に会う時は、
彩音ちゃんに彼氏ができてるの楽しみにしてるわね！」

「なっ…！！！
何言ってるんですか！！！」

「ふふふ…頑張ってね！
じゃあ、私はそろそろ時間が…」

「あ、すみません。
ついつい長居しちゃいました。
先生、改めまして、
色々とありがとうございました！」