先生を見ると、ちょっと赤くなって困ってる。
本当にうぶだな。この男。

…そうだ!

「なんちゃって!実は本当にデートです!」

「やっぱりー
あやねちゃんおとなだー」

「なっ……えっ?彩音さん?」

焦ってる焦ってる!

「とりあえず、パフェ食べたいなぁ?
せぇーんせ?」

めちゃめちゃ可愛い声を出してみる。

「っ!!!」

うわあ…

「顔真っ赤にしてんじゃねーぞ?
じゃ、るる、そういうことだから!
またね!」

「うん!またねー」

からかうだけからかって、
楽しんだから、気がすんだ。

診察室に向かって歩きはじめると、

「待ってください!彩音さん。」

と、ついてくる先生。

「何?パフェ奢ってくれんの?」

「奢りません!」

「冗談通じないやつ。」