「怖い………わかっ……て………でもっ!
っけほけほ……でも……頑張って……笑うけど…笑うけど!
やっぱり………こ、怖くてっ!…コホゴホ…」






…………っ






「彩音さんは、何も心配することない!!」





次の瞬間、僕は、
無言で彩音さんを抱きしめていた。





「ゼェゼェ……けほ…こほっ…
…………え?」


彩音さんの驚く声と荒い呼吸が聞こえる。


「大丈夫だから、落ち着いて。」


僕は抱きしめながら、背中をゆっくり叩いてあげる。


「先生………ごめん…なさい……
こんなこと……言われても…ケホ……
迷惑、だった…よね?困る…よね?」


ああ……
本当に…
彩音さん、君はどうしてそうなの?


「もう…我慢すること、ないですよ?
僕は迷惑なんかじゃないですから。
不安な時は泣いていいから。」