「あやちゃん!熱出したって!
大丈夫なの!?」

「…昨日よりは下がったからもう大丈夫だよ。」

次の日、ちょうど回診の時に、
ママがお見舞いにやってきた。

「でも、どうしましょう。
今日の夜からお父さんの用事で、
パパと2泊で出かけてくるのに…
キャンセルした方がいいわよね?」

「いいって!本当に大丈夫だから。
ママが行かなかったら、
おじいちゃんもパパも困るでしょ?」

「そう?でも…」

「大丈夫!いつものことだし。
それに、ほら、
私にはクソ真面目な主治医もいるしね。」

「え!?あ、はい。」

いきなり話をふられた先生が驚く。

「そう、ね。
先生もあやちゃんによくしてくれてる
みたいだしね。
先生、
私、明日と明後日はちょっと連絡が取りづらいんですけど、
あやちゃんのこと、頼みますね。」

「まかせてください。」


ふう…なんとかなった。
ぶっちゃけ、ママがいる方が気を使って疲れたりするから、
一人の方が何も考えずに寝てられるし、
旅行にいってくれてありがたかった。

…おじいちゃんに、感謝だね。