わがまま即興曲。

「はあ………苦しいところがあるのなら、
隠さないで言ってほしいんですけど。」

ちょっと呆れた顔をされてしまう。

「ちがっ!ほんと、違うの!」

「え?」

「その…なんか落ち着かないというか…
胸がざわめくというか…
苦しいような…」

「!?」

「あ!そういうんじゃなくて!!
発作とかちがくて!!
とにかく!体は大丈夫なの!」

日本語って難しい…。

「まあ、音を聞く限り、
確かに、大丈夫そうですが…
高熱だと、発作の危険性も高まりますし…」

心配そうな顔をされてしまう。
…自分でもわけがわからない。



………ん?

そういえば、

昔もあったな…こんなこと。

あれは、すごい小さい時で…

そうだった。


「私、昔、それ苦手だったの。」

先生が首にかけているものを指さす。