わがまま即興曲。

「でもほら!家庭科の平均点60点らしいし。
大体、家庭科なんて、受験科目じゃないんだから!」

何故か、謎のなぐさめをしてしまった。

「そうそう!
もっと主要5科目の方が大事でしょ!」

たきのりも一緒に、なぐさめる。

「うん。
今回のテストで、一番点数高かったの、
家庭科だけどね!」

「「え………」」


つまり、他の科目の点数は、
全部68点以下ってこと?


「雪乃って…」
「脳筋の方…?」


たきのりと私が同じことを考えたらしく同時に言う。

「二人とも、
さらっとひどいこと言うよね?」

「いや!
でも、私、雪乃の筋肉好きだよ?
いいよね!脳みそまで筋肉だなんて、
憧れるよ!」

「たきのり…
それ、なぐさめてないから、
むしろかなりのダメージ与えてるから!」

「もういいよーだ。
どうせ私はバカですよー。」

「まあまあ、雪乃。
そういう時もあるって。」