満足できるまで弾きたかったんだけど…
「ケホケホ…ハァ…ゼェゼェ…」
咳が、本格的に酷くなってきたので、
仕方なく、病室に戻ることにした。
「そういえば、彩音さんは喘息持ちでしたね。
ひょっとして、朝から苦しかったんじゃないですか?」
…まったくもってその通りである。
私は軽い喘息も持っている。
今日の天気は雨。
雨の日で、しかもまだ体調も良くないこんな日は必ずと言っていいほど、咳が出る。
家に居るときだったら、今さら何も気にしないし、焦らないけど…
今は入院中で、さすがに回診で聴診器をあてられたら、気付かれるだろう。
「だから、逃げてたと?」
「…コホ…ハァ…ピアノ弾いてれば、
忘れられるし…」
「なにも隠さなくても。
苦しいなら我慢しないで言ってください。」
「…ったから。」
「はい?」
「外出許可貰いたかったから!」
「ケホケホ…ハァ…ゼェゼェ…」
咳が、本格的に酷くなってきたので、
仕方なく、病室に戻ることにした。
「そういえば、彩音さんは喘息持ちでしたね。
ひょっとして、朝から苦しかったんじゃないですか?」
…まったくもってその通りである。
私は軽い喘息も持っている。
今日の天気は雨。
雨の日で、しかもまだ体調も良くないこんな日は必ずと言っていいほど、咳が出る。
家に居るときだったら、今さら何も気にしないし、焦らないけど…
今は入院中で、さすがに回診で聴診器をあてられたら、気付かれるだろう。
「だから、逃げてたと?」
「…コホ…ハァ…ピアノ弾いてれば、
忘れられるし…」
「なにも隠さなくても。
苦しいなら我慢しないで言ってください。」
「…ったから。」
「はい?」
「外出許可貰いたかったから!」

