住宅街の中にある無駄にデカイ家。



ドアを開け、玄関を見るとあいつの靴と見慣れない女物の靴がひとつ。



チッ……


また女連れ込んでるのか。



靴を脱ぎ、階段を登り自分の部屋に入ろうとすると、声が聞こえて来た。


また舌打ちをした。



話し声ならまだいい。



男と女のヤってる声なんか聞きたくねぇーよ。



自分の部屋に入り、カバンを床に置いてベッドに寝転んだ。



家も学校もどこも俺の居場所はない。



フッと自分に嘲笑ったけれど、何故かすごく虚しく感じた……