僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜



遥希side




ピピピーピピピー




「はるくん、起きろー‼︎」



「ぐふぇ、ひかり、内臓潰れるからやめろ……」



「レディに重いって言うの⁉︎ひどい‼︎いいもん‼︎はるくんの机の奥に隠してあるエロ本、なーちゃんに言うから‼︎」



「ひかり、そんなもの見つけるなよ……。しかも、それ俺のじゃねぇーし。」



「チッ。」



「今舌打ちしたよな?顔と舌打ち合ってねぇーよ。」






あれから、3年が経った。



奈緒の父親と母親が離婚して、母親はここに残っている。



シングルマザーになり、毎日夜遅くまで仕事をしているから、こうして今でもひかりと暮らしている。



高校を卒業後、地元の大学に行き友達にも恵まれ毎日が楽しい。




「てか、なんでひかりが奈緒の連絡先知っているんだよ。」



「ママの携帯に入っているから。」



「なるほどね……」




奈緒の記憶は戻ってなく、奈緒からしてみれば俺は知らない人だから、もちろん連絡先なんか知らない。




しかし、おばさんに奈緒の連絡先教えてもらったが、連絡する勇気がなく引き出しの奥で眠っていたのを今ふと思い出した。




それでも、連絡する勇気はないけど。