「じゃあね……、遥希……バイバイ……」



「バイバイなんて言うなよ……」




まだ俺たち離れるって決まったわけじゃねぇーだろ……




「よく分からないけれど……、もう遥希とは……会えない気が……するの……」



「そんなのわかんねぇーだろ……」



「あたしもわかんない……。でも……わかるの……」



「俺信じねぇからな‼︎そんな根拠のないこと信じねぇから……」




奈緒を見ると、目が閉じていて涙を流し続けていた。




「おいっ‼︎奈緒‼︎目を覚ませよ‼︎奈緒っ‼︎」




どんなに声をかけても俺の涙が奈緒の頬に伝っても、奈緒は目を覚まさなかった……










「では、何かあったらまた呼んでください。」



「ありがとうございました……」




お辞儀すると、病室から出て行った先生。



あの後、救急車を呼んで病院に運ばれた。



幸い気を失っているだけだった。



でも、いつ目を覚ますかわからない……




「奈緒っ‼︎」