「柑也と別れると死ぬ確率が低くなる....柑也と別れないと死ぬ確率が高くなって私の一瞬の幸せのために柑也を悲しませることになる........それなら私は別れを選ぶ」
「柑也と、自分どっちが....「もう、いいよ......加桜...ありがとう」
声の主は寝癖ビンビンで眠い目で悲しそうに微笑んでいた
「透真からそれだけ聞き出してくれたんだ........もう十分だよ...........」
「でも....」
「いいよ、俺は透真が生きていてくれるなら」
柑也はそう言いながらこちらへ歩いてくる
「ごめんね、透真.....つけ回しちゃって.........嫌な想い、させたね..........もう、しないよ...」
「さようならだ」
その言葉は私のなかで何度も再生される

