『柑也SIDE』


「俺は俺であって俺じゃないから」

そうだ

俺は俺じゃないんだ

暗くなり始めた道を歩く

あの後透真の昔の話を聞いたけど

詳しくは話してくれなかった

俺は聞いたら傷口をえぐりそうで

聞けなかった

でも聞きたい


俺は透真にすべてを話した

透真もすべてを話してほしい

聞いたらいけないのか?