王子様の声フェチっ!

その言葉に俺は言葉を失う

「父親はそれでもって言ったわ
母親はとうとうやるなら一人でやりなさいっていったの.......
父親は料理を作るだけで
母親はそれ以外を全部していたから
逆らうことはできなかった」

嫌いだ、母親が

母親どころか

女全部嫌いだ

女は自分の幸せを望む生き物なんだ

「一度、母親を説得しに言ったことがあったわ......そのときに父親が
俺の力不足で君にも柑也にも
とても酷いことをしてしまった
本当にすまない
俺はもう柑也の父親とは言えないよ」

頭を下げたけど

加桜には見えていた

目の縁に涙を溜めて必死にこらえていた

自分が情けないと人間じゃないと

父親は言ったんだ