3、2、1、ピーーーーー

「試合終了!!」

「えーっと、38対19で、陽平先輩達の勝ちです。」

「おーっし、まだまだ若ぇモンにゃ負けねぇぞ。」

「俺等もまだ17だよ。陽平。」

そんな事を言いながらお茶を飲む二人。十分若いゾ、高校生!  …その後ろで

「ハァ…耕平先輩のリバン凄すぎ。 マジ ハンパねぇ。」

「耕平先輩のマークもかなりキツイぞ。」

二人はなんだかミニ会議中。

「はぁいはいっ!それよりせっかくあたし達が作ったお茶、飲まないの?」

「「飲む!!」」

勢い良くお茶のある方へ走って行く二人。

「3on3したってのにめちゃくちゃ元気じゃん、あの二人。」

そこへお茶を持った先輩の登場。

「あっ、お疲れ様でした  吉永先輩。」

「夏南チャン、俺は~?」

ひょこっと先輩の後ろからまた一人現れる。

「お疲れ!陸クン!!」

「わざわざ言わせてんじゃねぇよ、陸!」

「なんだよ、いーじゃん  ズリーんだよ兄貴ばっか。」

「いーんだよ俺は先輩だから。…あっでも、さっき夏南ちゃん俺のこと苗字で呼んだなぁ。」

「あっ!すいません…海先輩。」

さっきまで陽平先輩達と3on3をしてたこの二人、吉永兄弟。

お兄さんが一つ上の  吉永 海(よしなが かい)先輩。

弟があたし達と一緒の  吉永 陸(よしなが りく)クン。  んで、あともう一人…

「で? どうでした? 愛しの彼のプレー姿は。」

この声の主。

一つ下の  吉永 空(よしなが そら)。

なんとまぁ、何でかあたしの気持ちを知っている御兄弟。

「突然すぎでしょ!?  空!!」

あたしは顔を勢い良く上へと上げる。

バスケ部なんだから当たり前だけど、みんなして背が高い!  これって何のイジメですか?!