「夏南ちゃん!!」

「ってお父さん?! 何ちゃっかり紅茶飲んでんの?!」

「いーじゃん。」

「ぐれーぷふるーつもあるよ?」

「えっ!?」

テーブルの上を見ると、大きなグレープフルーツが。

「あの・・もらってもイイですか?」

「ドーゾ。」

やったぁ! グレープフルーツ+*

「夏南ちゃん 紅茶飲める?」

キッチンから岬さんが言う。

「あ、はい。」

「にしても、ホント 好きなんだねぇ、グレープフルーツ。」

「聞いた通りね、はい 紅茶。」

岬さんが紅茶のカップをテーブルの上に置く。

「ありがとうございます・・・ってか岬さんってお父さんと知り合いなんですか?」

「ん? 何で?」

「さっきお父さんの事、充っちゃんって呼んでたんで・・・」

「あぁ、私たち三人幼馴染なのよ。」

「へぇ~・・・ってえぇ?!」

「え? 言ってなかったっけ?」

紅茶を飲みながら、すっとぼけのお父さん。

「言ってないよ! 一ミリも!!」

「ま、ともかく三人幼馴染みって言うか、お母さんもだから四人だな。」

「お母さんもなの?!」

「これも初耳なの?」

「あれ? 言わなかったっけ?」

またまた すっとぼけのお父さん。

「言ってないよぉ!!」

「充弥、菜穂は元気か?」

「あぁ、相変わらず。」

「へぇ、四人・・・なんか恋愛とか泥沼になりそうな・・・」

「それはなかったわねぇ。」