いつもは二人でかえる道。今日は三人だから何か変な感じ。

「あっ、そうだ夏南、今のうちに言っとくけど たぶんこれから帰り優助一緒だから。」
 
「へっ?! うん、分かった…」

え、うっそ やったぁ!!毎日優助と一緒だって!!

「よろ~」

「よろしく~」

「よっしゃ、もうすぐゴールデンウィークじゃん!!」

「試合だ、試合!どことだっけ?」

「咲守高校でしょ!」

「咲守かぁ!!」

「ぜってぇ負けねぇ。」

「負けたらアイス奢ってね+*」

「ぅわお、何気にプレッシャー?」

「じゃ、勝ったら?」

「え?何がいい?」

「んー…ジュース!!」

「あんま変わんねぇじゃん。」

「決まり!決定!変更不可!!」

「あ、じゃ俺こっちだから。」

「おう、じゃぁな。」

「…ばいばぁい。」

「ぉー」

スタスタと優助はあたし達と逆方向へと歩いて行く。

「…はぁ…何で学校の前、下り坂なの?」

あたし達の学校の前には、長い坂がある。

行きは上りで 帰りは下り、だから帰るのにかかる時間は短い。

「もう少し、優助といたかった?」

賢太があたしに話しかける。

「…うん。」

「…夏南はさぁ、告白とかしないの?」

「は?!しっ…しないよそんな事!!」

「じゃ、仮に他の男に告られたらどうするの?」

「?誰が?」

「夏南が。」

「アハー、ナイナイ。」

「仮にだよ、仮に」

「断るよ?普通に。」

「…そう。」

「うん、何で?」

「いや…ってかさっきの樫野くん、何なの?」

「あぁ、靖くん?ちょっとね。」

「秘密?」

「うん、まぁ」

「そっか、じゃ仕方ないな。」

「ごめんね?靖くんとの約束だから。」

「いつか話してもらえる?」

「用が済んだら、たぶん」

「ふぅん、ぁ 着いた。」

「あらホント、ありがとう、賢太。」

「いーぇ。」

「じゃ。」

あたしはガチャッと家のドアを開ける。