「余ったらね」 ここで、告白すればいいのに素直になれないあたしは素っ気なく返してしまう。 自分なんて嫌いだ。 「さ……」 「おーい、さーくー!」 朔を呼ぶ声がする。 せっかく今言おうと思ったのに。 「なんだよ。じゃあな、また後でな」 「うん」 その後、楪が帰ってきて話をして、いつも通り朔と帰って、バレンタイン前日は終わった。