毎日の始まりは、この言葉からである。




「こーこーあっ!」





「ん?なにー?」




後ろを振り向くと、あたしの幼馴染である笠原朔は興奮気味に言った。





「俺、昨日心愛の母さんからいいこと聞いちゃった」





ニヤリと唇を歪ませる彼は明らかに何かを聞いたようだ。





「なっ、何を聞いたの……!?」




あたしがそう言うと、朔は、フッと笑い、爆弾発言をした。




喉をゴクリと鳴らす。




「心愛の好きな人」




急に真顔になる朔と、その言葉にドキリとする。





「えぇっ!嘘でしょ!?お母さんが!?」




あたしは、朔を見る。