親父は袋からケーキの箱を取り出した。


そして箱の中からケーキを引っ張り出す。


黄金色のツヤツヤした表面には、



『13才おめでとう』



のチョコレートの文字。



……。



「ちょっと!

葉月は十四でしょ!」


母さんが親父に小声で言う。


……誕生日を忘れた次は、

俺の年齢も忘れたのかよ……



……。


俺は堪えきれなくなって、