まだ若いのに。


「それ、誰から聞いたの?」


「ばぁちゃんから。

俺が小学生なったばかりのときに。」


「ああ、だから…」


母さんは一冊の古いアルバムを出した。


「夢を見て、思い出しちゃってね。

写真を見てたの。

ほら、これが亡くなる前のおじさんの写真。」


そう言って、その写真を指さした。


「目が、葉月によく似ている。」