「葉月は?」


陽一が、俺に笑顔を向ける。


「何が?」


「お前は、なんかもらったりしないの?」


「ないよ。」


テストの結果で何かしてもらったことは、

一度だってない。



「マジかよ?

お前すげぇ頑張ってるのに?」


「別にいいだろ。」


ふいっと顔をそむける俺。


「じゃあ、なんか頼めば?

葉月は成績いいんだし、

欲しいものくれると思うけど。」