「失礼します。」 「おぉ、黒澤!こっちだ」 担任はあたしに向かって手を振る。 そこへ行くと短髪の男が あたしに背を向けて立っている。 「こいつは『黒沢飛鳥』。いや〜、びっくりしたぞお前と同じ名前だからな」 は? 黒沢飛鳥? 「あーくん...?」 呟くように言ったその言葉を隣にいた 男が聞き取ったらしい。 「久しぶり、あーちゃん」 こっちを向いて言ったその顔は 昔の幼いあーくんと重なった。