その時、携帯が鳴った。
『もしもしー?』
ママだ。
泣いてるのばれちゃう。

「なにー?…グスン。」

あ、ばれた。


『どっどっどっどーしたの?』

あ、やっぱり。
ママごめんね。
また心配かけちゃったね。

私ダメな人だ…

「なんか、どうしたらいいんだろう。って思ったら泣けてきた。」

心配ばっかかけてごめんね。
ママも辛いよね。

この子も辛いよね、


全部私のせいなんだ。


『りいな…?ママね、いい事考えた!
生まれてくる子はお名前あるでしょう?
その子は生まれて来ないけど、同じように新しい命なんだからお名前つけてあげなきゃ!
産まないけど、りいなはママなんだから!』


え…?
考えもしなかった。私がママ?

産まないのに?産んであげられないのに?
ママ…?

「えっ…あ、うん。名前ね。考えるよ。
…ママか。」

つい口に出ちゃった!
あーあ。
本当にドジ。

『いつまでもグズグズしてないの!
いい名前考えてあげて?
その子を守れるのは、ママ。あなただけだよ?』


…守る?

ママ?


私が?



…よし!
わかった。

いい名前つけてあげなきゃ!
守ってあげなきゃ!

『りいなー?おーい!』
あ、忘れてた。(笑)

「任せとけ!いい名前つけて、守り抜くよ。最後の最後まで!」

私の考えは180度変わった。

いらない。かわいそう。なんで?
そんな事ばかり考えていた。

なのに今の私の気持ちは…