男としては頼りない奴だ。 でもそれは、コイツの優しさ故で決して悪い所じゃない。 いつも笑っていて、どんなことでも許してしまう。 情けないと笑う奴もいるけど、俺は、そんなコイツが好きだ。 高校時代から、俺はいわゆる不良というやつで。 親しい奴なんて一人も居なかった。 話し掛ければ、みんな怖がって一線を引く。 だけど、コイツは違った。 他の奴らと分け隔てなく、俺に声を掛けてきた。 『こんな所でさぼり?日向ぼっこなら一緒にしようよ』 それが初めての会話。 誰もいない、屋上での出来事だった。