それを見た瞬間、涙が溢れる。 「……っ、…悠ぁっ」 「悠くんは、いつも放課後の教室に残っているんだ。キミを忘れられないんだろうね。泣き疲れたら、寝ちゃっていつも見回りの先生に起こされているんだよ。」 何も言えない私に、そう教えてくれる天使。 「これは、悠くんからの最後の交換日記なんだろうね。返事を書いてあげたら、どう?」 そうして、私の持つノートを指差した。 私は、しばらく悠の文字を見つめていたけどやがて顔を上げて、口を開いてこう言ったのだ。 「もう一度、悠に逢わせて下さい。」