【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀



「この間、由香里さんと佐和子さんが知り合いってわかって一緒にケーキ食べたりして楽しかったんだよね。ご飯食べに行こうって約束したりして…でも、もう…由香里さんと佐和子さんって呼んだらダメだよね?」



「呼ばないと沈められるぞ」の言葉に

「よ…呼ぶ」慌てた。



何かいろいろ聞き過ぎたかなって思って黙ると


「聞きたいこと、今聞いちゃいな」春香さんが言ってくれたからこのさいだから聞いちゃおうと思った。



隼と司は私より2つ年上で隼には奏くんという私の1つ下の弟がいることも


司は、私と同じ1人っこだということもわかった。



何を聞いても、みんなちゃんと答えてくれて、点と点がつながって線になって


私の疑問はすっきりしていった。



「怪我したりしないの?危なくないの?」って聞いたときには


少し困った顔をしてたけど


「死なないでね」って言ったら


「死んでたまるかよ」って言うからちょっと安心した。



でも、普通の人に比べたらずっとずっと危険なことは私でもわかる。



その中で生きていくって大変なんだろうなと思うとなんか悲しい。



「結衣が泣きそうな顔するな」隼がポンと頭を叩いて


「結衣が泣くから死ねないよ」司も言ってくれたから


とっても安心した。