【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀



ふーっと溜息をつくと



リビングは静まり返り


何度かつく私の溜息だけがリビングに響いた。



「結衣ちゃん。俺がついてたのに悪かったな。ごめんな」



大和さんの声が聞こえ



「ううん」と首をふった。




大和さんが悪いわけじゃない。


眠ったからお酒もぬけ、興奮もさめていたから



冷静さを取り戻した。



「結衣、タクシーに乗らなかったらしいね」


「えっ?」


「乗らないで歩いてたらしいじゃん」


なんで今それ?と焦ったけれど



「タクシー来なかったし、もう店から離れたかったの」



「言い訳は聞かない。その件については後でたっぷり説教だから」



春香さんの方を見たけど本当に怒っていて



「はい。ごめんなさい」としか言えなかった。



「それから、隼、司、結衣に全部話すよ。いいね」



春香さんが言うと



「あぁ」



「仕方ないだろ」2人が返事をした。



「結衣…よく聞いてね。」



春香さんが私の頭を撫でた後、驚く言葉が発せられた。