「誰の女でもないし。それに女相手に暴力とかやめて」
司の手を押さえたら
「お前は俺の女だろうよ。それにこいつらが女か?」なんて完全に悪ふざけ。
「そんなチビブスのどこがいいのよ」
ますますイライラしてきた。
頬の痛みに引っ張らて髪が抜けた頭も痛い。
何だか腹がたって仕方がない。
司と女の人のやりとりを聞いていてもイライラする。
「ブスが調子こいてんなよ」
司は、私の制止もふりきり
女の腕をつかみあげ引っ張り出すとバンッとフロアへ抛りなげた。
ドスンッ床にたたきつけられた音で店内が静かになる。
「どうした。何があった」
大和さんが慌てて跳んできた。
「その女が結衣に手をあげた」
司のその一言で大和さんの顔もかわり
哲弥さんを呼ぶと
「そこにいる女みんなつまみ出せ」と指示を出し
わめく女の人たちは、ズルズルと引きずられるようにしながら姿を消していった。
フロアに叩きつけられた女の人も脩ちゃんに引きずられていき
私の前を通るときにすごい形相で睨みつけながら
「憶えていなさい。」
吐き捨てるように言っていた。
