「じゃあいってきます」
店の裏に止めてあるラフールールの文字が書かれた車へ乗り込み
目指すは CLUB AILES
パーキングに車を停めるとたくさんの花とバケツなどの荷物を抱えて歩いていると
隼さんの姿が見えた。
数人の男性と歩いていたが気づいているのかいないのか
まったく視線すら合わせない。
たくさんの花を抱えている私に隼さんと一緒にいる男性たちとは視線があうが、当の本人はまったくもって無視をしている。
あっ…と約束を思い出し、私もそのまま歩き隼さんとすれ違った。
角を曲がるとCLUB AILESが見え
開店前のお店のドアを開けると
「こんにちは、ラフルールです」遠慮がちに声をかけた。
「あぁ。花屋か頼むね。花が気に入らないと社長の機嫌が悪いんだよ」
ワイシャツの首元が大きく開かれたままの黒服の男性にプレッシャーをかけられ店内の入り口付近にある花瓶の前へ進んだ。
高級店なのはわかっていたが目にする内装に心の中はドキドキ。
シンクの場所を聞いてバケツに水を入れてオアシスをつける。
少し勢いはなくなってはいるが、まだ楽しめるぐらいの状態で家庭と店舗の違いを感じるところだ。
社長は気に入らないと聞いていたが、勇人さんのアレンジメントは
とても豪華で綺麗だった。
私で大丈夫なんだろうか…再び不安を感じながら
広げたシートの上に今まで活けてあった花にお疲れ様と小さく声をかけながら一本ずつ抜いた。
