【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀



「植木がベランダに椅子ね。結衣ちゃんあんたは幸せだ」


佐和子さんも涙をぬぐっていて


私は泣きながらうんうんと何度も頷いた。



「植木は、下で結衣ちゃんを受け止める三浦たちの事も信用したんだよ。命をかけて結衣ちゃんを守るって。椅子まで置いてんだ。植木は自分の命を結衣ちゃんの為に差し出したんだよ。命をはってもいいとね」


由香里さんが大粒の涙を零しながら説明してくれた。



「さっき植木のとこで礼を言ったら結衣さんは少しも迷わず信じて飛び下りてくれた。こんなにありがたい事はない。幸せだって…よ」


隼の声も震えてた。



「兄貴、藤堂組は安泰ですね」


貴裕さんもそう言ったあと



響さんと同じように瞼を閉じた。



だけど少しすると


「しかし、結衣ちゃんは凄いな。ボスたちまで味方につけてな」


「あれひどいよねぇ。明日の餌なしにしようかと思ったわよ」


そんな話でしんみりしてた部屋の中がまた笑いに包まれた。


「由香里さんも佐和子さんも、じゃあパジャマだったんですね」っていう私の質問にも、


由香里さんはうんと頷き佐和子さんはネグリジェだったと言って大笑いした。


「傘下の組の若頭の噂を聞くと響と私は、ドキドキよ。いつ走らされるのかってね。いずれ結衣ちゃんもそうなるわ。それまでに家の中覚えなきゃね」


「結衣、お嫁さんになる人には有難い姐さんのままかもな」


私がずっと覚えられないと思っている隼の言葉にも否定出来ずまた大笑いだ。