順番にお見送りをし最後の車に手を振り終わると
隼と植木さんが楽しそうに笑っていて
「何人覚えた?」なんて聞いてきた。
「それがさ…まったく自信がないの。それに若頭でも苗字違うのね。息子がなるわけじゃないんだ」
「そこからか…」
隼は吹き出していたけれど
「そうなんですよ。必ずしも組長の息子が跡を取るわけじゃありやせん。実際のとこ別の人間が跡を継ぐ方が多いかもしれやせん」
植木さんは丁寧に教えてくれた。
「若、大切に隠しておきたくても無理でしたね。これからは結衣さんのお客さんが増えそうだ」
「チッ…仕方ねぇ」
「そうですね。住み込みの花屋さんのようですし」
植木さんは本当に楽しそうに笑った。
