「失礼します」
声をかけ襖をあけると上座の響さんから順番にお茶を置いた。
「あぁ。うめぇ」
「お茶って甘味があるんですね」
「お茶っていいですね」
少し若い人たちだから若頭と呼ばれる人なんだと思う。
それでも響さんたちはまだ渋い顔をしていて隼からは不機嫌オーラ。
「隼?」
心配になって小さい声で名前を呼ぶと
「ったく…隠してんのによ」
「え?」
隼はそれっきり黙ってしまった。
私という存在をここにいる方たちに知らせたくなかった。
隼のいった言葉はそういう事だ。
藤堂組に女が住んでる。誰なんだ?若の女か?
そんな噂になるのがイヤなんだと思う。
