部屋を出た瞬間
「あぁ…怖かった」
思わず呟くと
「あっしも何を言われてしまうのか緊張しやした」
澤田さんも大きなため息をついてその後は2人とも極度の緊張感からの解放で無言のまま食堂へ入った。
「結衣さん、大丈夫でしたか」
私の姿を見るとすぐに渡辺さんが走りよってきた。
「はい。お茶が美味しかったそうでお代りでした」
笑って答えると
「はぁぁ良かった。結衣さんのお茶の味にみなさん感激されたんですね。うめぇお茶だからよ。同じお茶の葉とは思えねぇよ」
渡辺さんと話している間に澤田さんがすぐにお茶の準備を整えてくれた。
さきほどと違って今度は透かし模様の入った茶器だ。
「綺麗ですね」そう言って湯のみをながめ
順番に温めると心をこめてお茶をいれた。
澤田さんと2人でお盆を持ち牡丹の間へ向かった。
