「なぁ結衣」
「ん?」
「今日…傘下の組長達が何人か来る」
「え?」
私は慌てて飛び起きた。
いろいろ説明されてもその呼び名がわからない私に
まぁ班長みたいな組長や若頭が何人か来ると教えてくれた。
それは恐ろしい集まりだと思った。
あっちからもこっちからも刺青が見えちゃったら卒倒してしまうんじゃないかと思う。
「司も来るの?」
「あぁ」
そこに司がくると聞いて嬉しいというより
あぁやっぱりやくざなんだなって今さらながら思った。
だから私に部屋にいろと言った理由は理解できた。
「怖がるから?それとも失礼があるといけないから?いると思われたらいけないから?」
何となく聞いてみたら
「どれも違う」
「盗み聞きなんてしないよ?」
「親父もお袋も同じだと思う」
隼は苦笑いをしていた。
響さんや由香里さんも私に部屋から出ないで欲しいと思うならそれはおおごとだ。
「ギャーッ」なんて叫び声がしたら大変だと思うのか
家の中で知らない女が迷っている姿なんか見られちゃ大変だと思うのか
自分の事を想像すると、もっともな気もした。
「わかった。部屋にいるよ」
答えた私の頭をくしゃくしゃっと撫でた。
