植木さんがまた
「お帰りなさいませ」と深くお辞儀をしてから
「今日は結衣さんにステキなプレゼントをいただきまして、本当に身に余る光栄です」
「そんな大げさな。たくさんお世話になったお礼なんです」
響さんに伝えると優しく笑って
「植木良かったな。結衣ちゃんの優しさもらってやってくれ。これからも頼むな」
そう言葉をかけてくれた。
「一日ここじゃ疲れるだろ」
その会話を聞いていて出入りが多かったから休めなかったんだと申し訳なくなった。
「響さん。私を心配して佐和子さんたちも見えたりしたからずっと植木さん休めなかったかもしれません。それに私が長居してお話しちゃって…」
「な~に。結衣さんとの楽しい話に時間も忘れましたよ」
「そうか。植木ゆっくり休めよ」響さんは優しい顔をしていた。
遠藤さんと角田さんもまた来て
「自分らも今日、結衣さんに何度も門をすみませんってお花いただいて。ありがたくってありがたくって。組長にもお礼を申し上げたくて」
なんだか涙ぐんでいるから困った。
「結衣ちゃん。お礼だったのかい?」
「みんな私の心配をして来て下さっていたので…私のせいでお仕事増やしてしまったのが申し訳なくて。それに、司にはお買い物まで頼んだので余分に増やしてしまったんです。だから詫びとお礼だったんです」
「そうか。遠藤、角田、結衣ちゃんの気持ち受け取ってくれな。これからも頼むぞ」
「もちろんです」
「必ずお守りします」
その言葉に響さんがまた優しく笑ってくれた。
