【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀



はーたんと表示されている。

「隼~」


「大丈夫か」


「大丈夫よ。遅くなる?」


「今、帰ってるとこ。何か欲しいものあるか?」


その言葉にクスクス笑った。


「何だよ」


「何でもないよ。欲しいものもないから気をつけて帰って来て」


「あぁ」


「もう近い?」


「もうつく」


「じゃあお迎え行くから待っててね」


「来れるか?」


「まぁみてて迷ったら電話する」


「あはは あぁ」



私は電話を切るとスマホで地図を確認してから部屋を出た。



梅野さんの言葉を思い出し天井近くを見上げると 柱に白のチョークで印がついている。



「梅野さんすごい。もうつけてくれたんだ」


私は嬉しくなってその印をみながら進んだ。


長い道のりは少し線が長め。


すぐ曲がるときは線が短めだった。


「すごすぎる」


私は1人で笑いながら歩いていくと見覚えのある絵画が見えてきた。


「よし。やった」


私はパタパタと走り


「植木さん1人で来れました」嬉しくて報告すると


「そりゃすごい」


「でも、自力のようで自力じゃないっていうかトリックありです」


「秘密にしときゃいいですよ」


「ですよね」


顔を見合わせていると隼の車が入ってきた。