【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀



部屋に戻ると


「行ったか?」と貴裕さんに聞かれ


「はい」って答えるとなぜだか笑われた。


由香里さんに響さんのお出かけがわからなかったから、帰ってきた時とか出かけるときにどうしたらわかるのか聞いてみた。


もっとも1人じゃこれないから何か名案はないか聞いてみたかった。


「部屋から玄関まで1人じゃ来れないんです」佐和子さんに言うと


「どうしてるの?」と聞かれ


「迷子になったら叫んでくれって言われた」


「すぐにみんな飛んできてくれるから大丈夫よ」


「佐和子さんは迷わないですか?」


「大丈夫よ。私はここで生まれ育ったのよ」


そう言われて、佐和子さんは響さんと兄妹だから住みなれた家だと気づいた。


「司は?」


「俺も大丈夫」


貴裕さんが迷うわけないと思っていたからあえて聞かなかったけど


「結衣ちゃん。ここでドキドキしてるわよ」貴裕さんを指さしていたから


「え?迷いますか?」


「後ろを歩かなきゃまったくわからん」


「仲間です。先に覚えてご案内します」ちょっとした親近感。


やっぱりわかりにくいと思っているのは私だけじゃないんだと安心した。


「なぁ。結衣連れてっていいか?」


「えー」


「結衣に聞きたいことあるしさ」


司の言葉に不満顔だった佐和子さんも渋々と了承してくれた。


「でも、案内してくれないと部屋に戻れないの」



私が手を合わせてお願いすると部屋の中に笑い声が響いた。