置きっぱなしだったスマホが鳴り
つーぴょんと表示された。
「もしもし」
「起きてた?」
「とっくだよー」
「そうか。今向かってるけど何か欲しいものあるか?」
「何もないよ。待ってるから気をつけてきてね」
「はいよー」
司との電話で我に返ることが出来た。
電話を切ると私は急いでお化粧をして、隼の部屋をノックし
「司から電話きた。どこで待ってればいい?下?」
「入ってこいよ。」
中から聞こえてきたからドアをあけると
隼はスーツに着替えていて
「出かけるの?」
「あぁ」
何だかちょっと淋しい。
「気をつけて。」
「あぁ」
そう言いながらネクタイを手渡すから
クスッと吹き出して傍へ行くと届くように少し屈んでくれた。
襟元にネクタイがまわるとちゃんと姿勢よく立って
「こうだよね?」
「あぁ」
高校の制服で結んでいた記憶をたよりにネクタイを結んだ。
「どう?」
鏡の方を向き
「サンキュー」
嬉しそうな顔。
